原因論と目的論

   

アドラー心理学では目的論という考え方を採用しています。目的論では全ての感情や行動は、特定の目標を達成するために生み出されると考えます。
災害に遭ったことでトラウマを負ったケースでは

原因論:トラウマの原因は災害にある。
目的論:災害による苦痛を周囲に判ってもらいたい。

ということになります。
フロイト心理学では原因論を主に考えますがアドラー心理学では目的論なのです。

原因論による問題の解決も、もちろん可能です。
しかし、原因が幼児期に受けた虐待によるものである。とわかっても、それだけなのです。それから解決策を見出すことは極めて困難です。なぜならば過去は変えられないから。過去と他人は変えることができませんが、未来と自分は変えられます。
アドラー心理学では目的論を考えることで、解決への糸口を探ります。

原因論と目的論と、どちらが正しいかという問題ではありません。どちらの考え方も正しいので、フロイト心理学とアドラー心理学の両方が現在でも存在するのです。目的論の方が解決策を探しやすいというだけの話です。
ただ、原因論だけで完結していると進歩が無いという問題があります。「子どもの頃に虐待されたから自分はダメなんだ」という考えのままだと、永遠に自分はダメで固定されてしまい解決策を見出すことができません。
ちなみに、アドラー心理学ではトラウマの存在を明確に否定しています。

みなさんも原因論の住人から目的論の世界に一歩踏み出してみませんか?

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