変電所が存在する理由
街中に存在する謎の施設が変電所です。
婚活パーティーで「変な電気って何?」と彼女に質問されたときに正しく回答できるよう解説します。
この記事は技術評論社の発電・送電・配電が一番わかる本を基に作成しています。
発電所で電気は作られます。それが電柱を通って、みなさんのご家庭など消費地にまで届けられるのが配電です。
わかりやすくいうとAmazonが発電所でクロネコヤマトが配電ということですね。
問題は、電気は高圧の方が低い電流でたくさん流すことができるということです。
電線には無限に電流を流せるわけではなく、流せる電流には上限があります。
この画像を見てください。同じ線でも電圧が6Vの時は90Wまでですが、24Vの時は360Wも送電することができるのです。
すべてのケースで電流は同じ15Aであることに注意してください。
同じ電力を送る場合、電圧が高ければ電線は細いものが使えます。
そして細い電線は太い電線よりも安いのです。
発電所で作った電気は電線のコストを節約するために、できるだけ高電圧に変換して送電されます。
この場合に送電に使われる電圧は50万Vとかそういうレベルになります。
そのまま、ご家庭のコンセントまで送ることができたらエネルギー効率的には素敵です。
そんなことができないのは、高電圧が危険で扱うのが難しいからです。
普通の電柱に、そんな高電圧を流したら、アーク放電で火花が飛び散って大変なことになります。
郊外でよく見る送電鉄塔で電線の間隔が数メートル単位で開いているのは、そのような事故を防ぐためです。
そこで、高電圧を電柱に流せる程度の低電圧にしているのが、変電所なのです。
そして電柱の高電圧を家庭で使える数百ボルト単位の電圧に落としているのが、電柱の上に乗っている柱上トランスの役割です。
まとめ
変電所はそういう重要な役割を果たしているのです。
ファンによる冷却音や、トランス自身の発生する微妙な低周波で、近くにいると辛いという方も居るとは思いますが、とても重要な施設なので、大切にしてあげてください。