ジャパンディスプレイが大規模リストラを実施

もはや、誰も興味を持たなくなった日本の液晶産業です。産業としての価格競争力は既に失われ、日本で液晶を作っても割高になるだけで、全く売れません。その液晶事業しか持たないという無謀な会社が『ジャパンディスプレイ』です。

5年連続赤字を達成!

ジャパンディスプレイは5年連続の赤字を達成しました。これだけ赤字を出しても倒産しないというのは、なかなか難しいことです。ジャパンディスプレイの取引先は、取引するのを躊躇するレベルですね。もちろん、赤字を出しているだけではなく2017年には3800人のリストラ事業を実施しました。早期退職の名の下にリストラを進めたのですが、リストラしても従業員が余っているようで、今年も安定して赤字となりました。もう、解散したほうが早い気がします。

モバイル向けパネルは苦戦

特に苦戦しているのが、スマートフォンやタブレット向けの小型液晶パネルです。小型液晶パネルの専業メーカーとして作られた会社が、小型液晶パネルで苦戦するというのは、何の冗談かと思いますが、実際に苦戦しているのですから仕方がありません。ラーメンのおいしくないラーメン屋みたいな矛盾を感じざるを得ませんが、もしかしたらカレーが美味しいのかもしれません。

車載向けのパネルを事業の柱にできるか

小型液晶パネルの中でも辛うじて伸びているのが車載向けの液晶パネルです。高級車などでは、メーターパネルの中が完全に液晶というクルマも出てきました。カーナビのように普通に四角形の液晶パネルではなく、カスタマイズした形状の液晶が求められているため、この分野ではジャパンディスプレイにも勝算があるようです。ただ、大量生産が効かないし、車種毎に液晶の形状が変わるということは、全て受注生産のようになってしまいます。製造前の段階に掛かる打ち合わせや試作などの工数も相当でしょう。暇な従業員で溢れかえっているから実現可能なアプローチですが、これで会社が生き延びるとは到底考えられません。

中台連合から資金を調達する

ジャパンディスプレイでは中国と台湾の企業連合から資金を調達することになっています。調達した資金は車載分野に投入してしまう様子です。この配分は適切なのか、もう一度再考する必要がありそうですね。

投資

Posted by @erestage