4502武田薬品工業とは
4502武田薬品工業は日本の大手製薬メーカーです。シャイアー買収を行い海外にも積極的な進出を進めています。記事執筆時点での株価は4350円くらい。45万円くらいの投資金額となるので、購入するのはちょっと厳しいですね。PER株価収益率が40倍もあるのも購入を躊躇させる点です。
配当利回りは4%を超えている
2018年末に3500円をつけた株価は反発していますが、2018年は一貫して下落基調でした。下がり続ける株というのは怖くて買うのが難しいのですが、下がり続けた影響で配当利回りは4%を超えています。買いの好機と捉えるか、更に下がるから今は見送るほうがよいのか、微妙なところです。さて、製薬会社というと医療費の増大で好景気であるはずなのに、武田薬品工業は市場の動きと関係なく、一貫して低調な動きをしています。その理由はシャイアーの買収計画によるものです。
シャイアーの買収で財務が大変
海外の企業を買収して成功した日本企業というのは聞いたことがありません。おそらくひとつも存在しないのでしょう。古くは90年代のNTTドコモから、近いところでは東芝がGEの原子力発電事業を購入したことで倒産に近いところまで追い込まれたこともあります。良い事業というのは基本的に売りに出されることがありません。根本的に買収できるということは巨額の負債を抱え込むということを理解する必要があります。もちろん2020年の3月期の決算ではシャイヤーの売上も武田薬品工業側に加算されることになりますが、どこまで頑張れるかが微妙です。
シャイアー買収で世界ランキング上位に!
武田薬品工業はシャイアー買収前は世界19位の製薬会社でした。ちなみにシャイアーは世界20位だったのですが、この2社が合併することで世界8位くらいにまでランキングが上がります。それでも、ロシュやファイザーなどの有名な海外製薬メーカーに比べると規模が半分くらいにしかなりません。薬品も工業製品であることを考えると売上規模が半分であれば、トップランクの企業に対して勝負を挑んでも研究開発費の差などで、年々差を広げられていく可能性があります。
市場と動きが連動しない株は買うべきでない
投資の格言のひとつに「市場のトレンドと価格変動が連動しない株は買うべきではない」という言葉があります。武田薬品工業は正にその通りの銘柄で2018年に限って見れば、市場の動向とは関係なく、一貫して下落するという高等テクニックを見せています。1357日経平均インバースのように市場の動きと逆を行くことが商品設計として決まっているのであれば、問題は少ないのですが、武田薬品工業などの場合は、市場が良くても下がり、悪くなっても下がるという救いようのないパターンに陥る可能性が高いです。2019年以降、シャイアーとの相乗効果が出てくればよいですね。