9984ソフトバンクグループとは
ソフトバンクは二種類ある
日本の株式市場に上場しているソフトバンクは二種類あります。ひとつは本トピックで紹介する9984ソフトバンクグループです。そしてもうひとつは2018年に上場した9434ソフトバンクです。直感的には新しい上場銘柄の方が大きな番号になりそうなものですが、たまたまソフトバンクでは新しく上場したソフトバンクの方が小さい番号になっているので、検索するときによく勘違いします。9434の方は1500円でIPOしたのに初日に1200円台にまで下がったことで有名です。一般によく知られているソフトバンクの通信事業は9434のソフトバンクが行っているので、9984ソフトバンクグループは通信事業会社という括りでは表現できない会社になっています。
ソフトバンクグループはバークシャーを目指している
それではソフトバンクグループは何をするための会社なのでしょうか。もちろん、9434のソフトバンクを管理する機能もあります。他にもイギリスのプロセッサメーカーARMを買収するなど、積極的に投資を行っています。通信機能を分離したことで、より投資会社としての性格を強めています。投資会社として世界的に有名なのが、ウォーレンバフェットが運営しているバークシャーですね。ソフトバンクグループはバークシャーのような投資会社になることを目指しています。
もちろん、すべての事業が成功してはいないという点にも注意が必要です。特に、ファーウェイなどは自社スマートフォン向けのプロセッサを自前で開発するなど、巨額の投資を行ったARMの事業には逆風が吹いています。あっさりと類似品を作れる程度のプロセッサ事業に巨額の投資をした発想は残念ながらバフェットとは逆を行っています。バフェットは50年後も使われる商品を・・・みたいなことを行っていましたが、ARMは5年後に使われているのかも怪しいところがあります。
外国人の保有比率が高い
ソフトバンクグループは事業内容が手堅いことから外国人投資家の人気が高いことでも有名です。株主に占める国外の比率は40%を超えています。やはり、一般的な日本企業とは異なり積極的に余剰資金を投資キャッシュフローの強化に回している事業方針が評価されているようです。ただ、それだけに海外の市場の影響を激しく受ける点には注意が必要です。2018年の10月に11000円の株価をつけてから急落気味で、直近では2018年の12月に7000円を割る安値をつけています。9434のソフトバンク上場の影響も見極めが難しく、今後、どのようになるのか目が離せません。
株価は下がっても高すぎる
株価は7000円台ですが、100株買うと70万円くらいするので、個人投資家には荷が重いです。これだけ高額になるとポートフォリオに与える影響が大きすぎますね。ファーストリテイリングもそうですが人気が上位の銘柄は価格が高すぎて手がとどきにくい部分があります。もちろんみずほフィナンシャルグループのような個人投資家でも買える銘柄もあるので、株式投資のハードルが高いというわけではありません。