水害リスクに怯える不動産投資

   

近年の温暖化の影響か、日本国内においても水害が頻発しています。
近いところでは、2018年7月に西日本地域を襲った大水害があります。
不動産投資は安定しているとされていますが、水害には弱いです。
確かに水害に遭っても土地は残る可能性が高いです。
しかしながら、建物は損傷、最悪の場合は流出の可能性もあります。

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浸水アパートの復旧費用は1000万円を超える!?

床上浸水したアパート一室の修繕費用は一部屋200万円から300万円です。もちろん、アパートの構造にもよりますが、大東建託によると一部屋250万円の修理費が掛かるとされています。1000万円も追加投資したら、おそらく大家さんが生きている間に投下資本を回収するのは限りなく困難になるのではないでしょうか。もちろん、借り手の方は火災保険の家財補償で家財道具一式の保障は出るでしょうから、それを使って別のアパートに移り住むことが可能です。しかし、貸し手である大家さんは水害物件から逃げることはできないのです。修繕費用を現金で払うことができれば良いですが、実際にはローンを組まざるを得ないでしょう。なおかつ、修繕したところで、水害を受けた地域に建つアパートという時点で敬遠され、元と同じ家賃は見込めません。駅前など、とても立地が良い場合などを除いて、再建の可能性は乏しいでしょう。

火災保険に入っておけば安心!?

修繕費用を自力で捻出するのが難しいのであれば、火災保険で賄うより他ありません。水害保障が入っているかを確認しておくことが大切でしょう。ただ、一度水害に遭った地域の保険料は上昇することになります。何度も水害に遭うようでは、引き受けてくれる保険会社が存在するかも怪しくなってきます。そうなってしまっては、その物件は負債でしかありません。そのような物件を買いたいという人は決して現れないでしょうし、無保険状態で次の水害被害を受ければ、これも再建の可能性が厳しくなってきます。

結局、立地がすべて

結局のところ、不動産は立地がすべてです。地盤が頑丈で、丘の上に存在するなど、明らかに安定している場所にのみアパートなどの賃貸物件を建てることができるのです。近年は適当に空いている土地だからと言ってアパートを建ててしまうことが多く、そもそも入居者が集まらないというアパートになりかねません。実際にそういうアパートもありますが、利便性が良く、対災害性も高い土地というのは案外、存在しないものです。どうしても河川の近くに街が作られるので、特に中小規模の街では、そんな土地が存在しないこともあります。水害に遭いそうな低いところか、土砂崩れに遭いそうな斜面のどちらかしか選べないような街では、これからの大災害時代において、限界集落化は避けられないでしょう。特に大水害時には鉄道が大きな被害を受けるケースがあります。その場合、運休期間が相当期間に及ぶことがあり、その沿線上のアパートの価値が一気に下がるケースが想定されます。そのような場合、アパートは健在で残っていても、借り手が皆無という、保険ではカバーできない事態になることも想定されます。不動産投資に関しても分散投資が求められる時代です。複数の水系に分離して資産を持つことを考えるべき時代なのでしょう。そして、それができない小資本で不動産投資に挑むのはギャンブル以外の何者でもありません。

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